活用事例

コワーキングスペースはフリーランスのためだけの場所ではなく、自社オフィスを持つ企業にとっても活用メリットの高い空間です。

  • 仕事の効率や質を高めるサテライトオフィスとしての活用!
  • 外部のヒューマンリソースとの交わりがコラボ事業に発展!

さまざまな活用事例をコワーキングスペース運営者がお伝えします。

カフェでは話しにくいビジネスの面談にも便利

ロバスト 代表
中安 豪 smile_case

コワーキング・スペースとシェアオフィスの違いは、人の出入りのしやすさにもあると思います。ロバストの月契約の利用者であるB社様は、人材募集の拠点として利用しています。応募者との連絡は転送電話で行い、約束時間の少し前に来られて準備し1回平均3~5名程度の面談を行っています。面談以外にも事務作業で半日くらい滞在したり、面談の合間はソファーで休憩をとったり、理想的な使い方をされます。

支店が遠隔地にある企業で、姫路地域で人材募集をかけて面接を行うために月契約されました(月契約しなくても面談等の利用は可能です)。ロバストは姫路駅から30秒の立地にあって、初めて来る人にも分かりやすく、会員登録しなくても利用できるシステムにしているので、面談応募者やゲストを迎えるのに便利だと喜ばれます。

面接の内容によっては個室で行ったり、パーテーションで仕切られた席を使ったり、オープンスペースで大人数の説明会形式で行ったり、目的ごとに使い分けしていただいています。

また別のマンション・オーナーのお客様は、月契約ではありませんが、頻繁にご利用くださいます。所有物件はすべて賃貸のスペースに使い、打ち合わせは必ずロバストで待合せです。「こんなに安く事務所の役割を果たせるのに、自社オフィスのために物件の場所をさくのはアホや!」と、合理的な地主さんらしい考え方で、気に入ってもらってます。

カフェでは違和感のある「契約」や「個人レッスン」「相談」「面接」など、人と人との交わりで進んでいく仕事にコワーキング・スペースもお役に立てます。

いつもの環境を変えることで社内会議・研修の質を高める

かんなべjelly 代表 
岡田 久美子 smile_case
かんなべjelly_イメージ01

かんなべjellyはもともとペンションを神鍋で35年間営業してきましたが、神鍋地域が衰退傾向にあります。「地域の方々にも利用していただき且つ、都会からも来てほしい」そんな想いから、地域の活性化のために地域の遊休資源を有効に活用できる場をつくるため、平成26年にコワーキングスペースとして生まれ変わりました。

地域の方々も同じような想いを持つ状況において、当コワーキングスペースが地域と都市部の交流の拠点となり、神鍋地域活性化のリーダーカンパニー的な役割を果たせると考えています。地域間の交流を提供できるコワーキングスペースは全国的にはまだ事例が少なく、但馬では第一号です。

コンセプトは「大自然の中で仕事ができるコワーキングハウス」で、次の4つの特長があります。

  1. 大自然の緑に囲まれた癒しのオフィス
  2. イベントや展示会などを実施できるオフィス
  3. アウトドア(バーベキュー)などができるオフィス
  4. 会社やチームで一日もしくは期間限定で借りられる

社内の会議や研修なども時には場所を変え気分を変えることで、メンバーが同じであっても発想の幅を拡げたり、メンバーの参加意識を高める効果があるでしょう。

かんなべjelly_イメージ01

オープンして間もないコワーキングスペースですが、「自然」×「仕事」×「仲間」×「遊び」をテーマに都市部と山間部との交流型事業を創出しています。
姫路の建築士の方が利用し、大自然のなかでリラックスした環境でアイデアを創出。都市部と山間部の交流イベントからプロジェクトメンバーが生まれ、新たなコラボが実現。七夕の時期に、ホタル観賞、星空の観測などの自然体験と、地域食材(但馬牛など)を活用した神鍋スペシャルBBQなど。

コワーキングの本質
人が個々に独立しつつ
ネットワークする、
理想的なワーキングスタイルの追求

エリンサーブ 代表 
森本 公子 smile_case
エリンサーブ_イメージ01

現在、神戸元町にて運営させていただいている「共同オフィス」エリンサーブには約40社の小さな会社が、同じ屋根の下で仕事をしています。ある人は採用の面談、ある人はデザインの打ち合わせ、また会員様同士で営業展開の話合い等色々利用されています。

開業時の私は、共同オフィスの良さを、リーズナブルに手軽にオフィスを持てる、開業できるという利点を中心に考えていましたが、大切なのは意外にも、そこではないことを伝えてくださったのは、開業して間もない頃のお客さんでした。

「森本さん、ここにこれからどんな人が利用しに来るのか?それがここのオフィスの一番の価値なんですよ」

人との繋がりという点では震災時、命の危機を目の当りにしたときに、人は自然に助け合い、励まし合いました。その時どれだけ多くの勇気や元気を得られたのか私たちは知っています。

私の仕事は「起業家を支援する」ことですが、世の中の会社で言えば底辺に位置する小さな会社がほとんどです。その会社が、日々誰にも相談もせずに開業するのか、それとも仲間と力を合わせるのか、その後の成長に大きく影響してきます。

ですからコワーキングの本質は、人が個々に独立しつつネットワークするという、理想的なワーキングスタイルの追及であると考えています。そのことによって革新的な価値も生み出すことが可能になって参ります。

元シャープの佐々木正先生が提唱されているように「競争」ではなく「共創」。企業も個人も個性を磨くとともに情報を開示し、話し合い補完し合うビジネスシーンを、コワーキングスペース運営者の立場から提唱させていただきます。一般企業のビジネスマンの方にも是非、自由にご参加ご利用いただけましたらと存じます。

互いの強みを持ち寄り革新的なサービスを提供

カフーツ 代表 
伊藤 富雄 smile_case
カフーツ_イメージ01

複数の上場企業で財務会計を十数年やってこられた方と、マスメディア出身のウェブデザイナーがコラボを組まれた事例は大変ユニークな組み合わせかと思います。

企業がウェブを活用したマーケティングを展開する場合、ウェブサイトの構築やSNSの活用など、その方法論はさまざまありますが、まず最初に財務的にどういう選択肢が最良なのかを提案できるウェブ事業者は案外多くありません。

どれほどの予算に対してどういう経済効果を期待し、かつ実行させるのかを、設計段階で織り込んで提案できる会社は強いと思います。

カフーツで知り合ったお二人は、ともに自分の得意分野で力を発揮し、コラボを組むことでクライアント企業のかゆいところに手が届くサービスを提供できていると思います。

待ち時間のつぶやきから誕生したスマホアプリ

coloco 代表 
田中 正憲 smile_case
coloco_イメージ01

神戸三宮にあるcolocoは様々な業種の方がご利用され、皆さんとても仲良しです。だから自然発生的にコラボも誕生しています。

ネットショップを運営するOさんは、セミナー中のKさんと食事に行く約束をしていましたが、セミナーの終了時間を勘違いし早めにその日の仕事を終えてしまい、ひとりで2時間ほど待たなくてはいけなくなりました。

ひとりソファー席で暇つぶしに映画でも見ようと近くでやっている映画館をネットで順番に検索していきますが時間がかかるうえに「今なにが見れるか」、がよくわかりません。

かんなべjelly_イメージ01

「こんな時に近くでやってる映画全部一気に見れるアプリなんかないかな?」のつぶやきに即反応したスマホアプリ開発のSさん、「割と簡単に作れますよ。」の一言で制作が決定、アイコンのデザインに手を上げたWebデザイナーのNさんも加わり、つぶやきから3週間でリリースにこぎつけました。

コワーキングスペースの最大の強みである利用者同士のコミュニケーションという土壌に、ニーズと専門技術がマッチングして誕生したスマホアプリ それが「映画なう」です。

外部人材をプロジェクトリーダーに招くことで理想的な開発の姿を実現

ロバスト 代表 
中安 豪 smile_case
ロバスト_イメージ01

今回のシステム開発のリーダーである宮本さんは、ロバストのイベントの際にエリンサーブの森本社長のご紹介で出会った、エリンサーブ(加古川オフィス)の利用者さんです。現在は(株)アイティカルナという会社を起業していますが、シンクタンク系システム会社の出身で、大規模システム開発のマネジメント経験が豊富で、ユーザーとIT技術者をつなぐ役割を果たしていた人です。

実はロバストは、大学向けのコンサルティング・サービスをしています。短期間に数多くの研究者と面談、研究構想を協議し、研究計画書のブラッシュアップをするという特殊業務です。面談の予約受付や添削文書の管理を行うには既製システムでは煩雑で、専用システムが必要でした。

今回は宮本さんの会社に発注を行ったのですが、基本的には仕様決めを宮本さんが行い、プログラミングは外部発注、仕上げ調整を宮本さんが担当すると言う流れになりました。建築で言う「設計・監理」の担当です。

特殊だったのは、宮本さんに実際の研究者向けコンサルティング業務を実践してもらっており、その体験からシステムに求められる機能やインターフェースに関して、多くの提案をいただけたということです。ユーザとITベンダは、前提が違う所からスタートします。要件決めの工程では、この違いを無くすようお互いに注意して進めましたが、開発の途中には不足や認識違いもでてきます。そんな時も、ユーザとITベンダの双方に有効な手段を提案して頂いたおかげで、とても使いやすいシステムに仕上がりました。

ソフト開発の現場が分かる人間がユーザー側に居れば、ITベンダにも大きな負担にならない形で改善策が打てるという、理想的な開発の姿がよくわかった今回のシステム開発でした。